自家製本のやり方について そういえば拍手で表紙の印刷についてのコメントがあったので、こちらで頒布している同人誌についてちょっと解説を。こちらで作っている同人誌は、すべて自家製本で作っています。いーかげんオフにしろって毎回言われているんですが、自家製本で作るスケジュールを前倒しする訓練から始めないと…ってあたりで毎回詰んでるという体たらく。いかん!!…というのは置いといて。本文と表紙印刷にはCANONのMP560を使っています。こちらは黒を染料インクと顔料インクニ色使えるのがお気に入りです。顔料インクが大好きなので。でも表紙などのカラー印刷は染料インクのほうが発色は圧倒的に綺麗ですね。表紙の紙はコミケやシティにお店を出している秋葉紙業さんの紙を使っています。本文は近所のホームセンターで扱っている、白色度が99%の本文用紙を使っています(いろいろなものを試しましたが、このブランドが一番色が白くて、裏抜けが少なかったのです)。最近ようやく店にあるコピー機の両面コピーのやり方を覚えたので、この夏の新刊のひとつ、「禁色」は初版では、両面コピーを使っています。まだ本体設定がよくわからず、初版の1回目はインクが薄く、少し読みにくかったと思います。これもいろいろ試してみないとわからないので少し使い込んでみたいと思います。インクジェットのカラー印刷は、印字してすぐはどんな紙でも定着率がよくないです。インクジェット専用紙の注意書きには「間に白い紙を挟んで一日置いてから」と書いてあるように、紙の水分でインクが定着する仕組みなのが、多くのインクジェットプリンターに使われている染料インクの特性です。なので、紙より水分が多いものや湿気に弱く、そういうものに触れると滲んだり、色が落ちたりします。よくやります(笑)。(作業机の上のカップの水滴が一番の元凶)印刷して一日置くとかなりしっかり定着しますが、水分は厳禁です。実際自分で印刷してみると、水分を吸い込む紙ならなんでも印刷できるので、レーザーやコピーより、印刷の幅が広がるんですよね~~。取り扱いに少し手間がかかりますが、インクジェット印刷って、トレシングペーパーにも印刷できるんですよ。吸い込みが悪いので、印字してすぐに触るとインクが落ちますが。(これも間に紙挟んで重しするとかなり防げます)本部が80P以上になり、中綴じが無理!となった場合は、表紙にラミネート加工をかけます。二枚の表紙を外表にして用紙にはさみ、ラミネーターを通して、周辺を切ります。それを半分に折って、もう一度ラミネーターにかけます(表紙の反り返り防止)。そうしておいても、紙は水分を吸うと伸びますので、背を固める糊はボンドは使いません。分厚い本の背固めに、ボンドを使うのは一番手っ取り早いですが、それやると表紙をカバーにしなくちゃいけなくなるので…。(一般ハードカバーがカバーかけなのは、そういう理由かな?と思ったり)熱で溶けるホットメルトを5ミリくらいの幅に切ったものを表紙と本文の間に挟んで、製本機で加熱し、上から押さえて紙を充分に伸ばしきってから、見返しと貼付け、まわりと断裁しています。これをやると、表紙がかなり強くなって、インクが落ちたりしなくなるんですが、表紙をラミネーターに通す段階で、かなり狂うので、後の製本が結構たいへんです…。ラミ加工の本が新書サイズなのは、本文と表紙の歪んでいる部分を断裁でかなり切ってしまって修正してるから…です。それでもあまりうまくいってない気がしますが。一応念のため、表紙は本文を印刷する一日前には印刷が終わるようにしています。本文出来てなくても表紙だけ先に作って印刷しておく、とかよくある(笑)。後でやろうと思うと失敗するからね…とくに小説は表紙が顔なので、ここに気合入れないと手にも取ってもらえませんからね~~(笑)。印刷に時間がかかるってのもありますし、先に印刷しておいたほうが、表紙の印刷定着度が安定する、というのもあります。先に印刷して、半分に折ったまま、広辞苑(笑)で重しをして、しばらく置いておく、とかいうこともしています。たぶんそのせいで、表紙の印刷が安定しているのではないのかな?と思っています。でも自分の家で表紙作るって、いま文字書きしかやらないかもね(笑)。イラストの印刷は時間かかるしインク減るし、表紙の紙に凝りたいとか仕掛け作りたい、ってんでなければ、表紙だけ印刷って、いまは同人誌関係の印刷所なくても受け付けてくれるし、データ入稿で送れば一日で送ってくれるもんね~~(笑)。やっぱマンガはB5で読んだほうが迫力あるしなぁ。特にいまのマンガ書いてる人のコマの割り方は、完全にB5サイズで考えている部分があるので、A5だと動かすのが難しいかもしれません。B5本の表紙はA4で印刷できないしなぁ~~。参考になるかどうかわかりませんが、ちょっとした小話でした。小話にしちゃやけに長いなwww [3回]PR