悪魔の城の悪魔の王様・1 三度三度のおいしい食事はさすがの不精な習慣も変える。口は何より、頭に通じている。頭は体の中で、一番エネルギーを食う重要な機関。体が動かなくなることはイコール、頭が動かなくなること。指先の精度、思考の速度、それを高めるのは何も、日頃の訓練や技術だけではない。「ショーイチ、ウチ、このままここに住みたい」「何言ってんのスパナ!」「だって、ココ、ドルチェうまいんだもん」「それが理由なのかよ!」「頭、すっごい回るんだよ。ショーイチも一回、ルッスのティータイム、来るといい。話しとく」「僕が? ヴァリアーに?」「うん」「無理無理無理無理! 絶対無理! スパナ、僕を殺す気なのか!?」「絶対無理って言うなって、ショーイチいつも言ってるじゃないか」「それとこれとは、」「別じゃないよ。楽しいよ」「スパナ、それは」「ウチ、しばらくこっちにいるから。じゃあね」「スパナっ! ちょ、スパナってば!」ボンゴレの本部からヴァリアーのアジトへの直通回線は、無常にも向こうから切られてしまう。ヴァリアーの通信回線は非常に高度なセキュリティがかかっていて、一回アジトから回線が切られると、同じ回線をしばらくの時間、使うことができないようになっている。直接スパナの携帯に電話をするしか方法がないが、スパナのことだ、携帯の充電など忘れているに決まっている。あとは、直接、連れ戻しに行くしかない。「あそこに行くのか…? 僕が…?」入江正一はそういいながら、すでにキリキリと胃が痛み出していることを感じていた。独立暗殺部隊ヴァリアーの噂を聞いたことがないわけがない。入江はミルフィオーレに潜入していたころは日本方面を主に担当指揮していたが、イタリアの情報も全て把握していたのだ。ボンゴレの本部を破壊した後もなお、存在が確認されていた彼らのことが、全てが終わった後になっても、正一には少し苦手だ。向こうも彼を快く思っているとは考えにくいだろう。「うう…、胃が痛い…。僕がいったいどうやって、綱吉くんに許可を貰えばいいんだ…?」正一はぶつんと切られたテレビ電話の画面を眺めて、はぁっとため息をつくばかりだった。-----------------------------------リボコン終わってから異様に回るので少し吐いてみる結局今週のジャンプ読んでないまま次が出るわー [13回]PR