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Buon Compleanno まであといくつ?

「スクちゃん、おかえり!」

仕事が終わっていつものように帰参。ヴァリアーのアジトは今日も滞り無く大仰に建っている。中世の城を改装した外見は一見さんをお断りするには最適だ。壁も厚いし、隣に家はねぇしな!

今日は珍しくオカマに出迎えられた。部下を引き止めて雑談でもしていたのか、見事な立ち姿で玄関ホールにいたところ。挨拶だけして通りすぎようと思ったら、ぱっと顔を上げられて。

「おう」
「これあげるわ」

さっと懐から小さな包を取り出して渡される。受け取って、ありがとうなぁ、と答えれば、にっこりと微笑まれて。

「ボスのところに行く前に開けてね」

おう、と答えて階段を上がる。部屋に戻って隊服を脱ぎ、軽くブラシをかけてから点検。クリーニングに出すかと思ってポケットを探る。中身を全部出してから、ランドリーバックに入れて外に出した。
それから軽くシャワーを浴びて、髪を梳かして乾かす。シャツとパンツを身につけて、さてボスのところに顔出すか、と思ってからふと、テーブルに置きっぱなしの包みに気がついた。

ルッスーリアからもらった小さな包み。なんだろう?と思いながら封を開ける。
中から出てきたのは細い爪やすり。前にうまく爪が切れないと話をしたついでに、アナタ左手が動かないんだから、切るよりヤスリで削ったほうがいいわよ、と言われたことを思い出した。
シンプルで飾りのないそっけないものだが、アイツの選んだものだから、品質に問題はないだろう。ありがたい。
挟み込まれたカードにメッセージ。それを手に取った時に内線が鳴った。

少しゆっくりしすぎたようだ。まずは顔を見せて、挨拶をして。その先を期待しつつも、もらったプレゼントとカードはそのまま、テーブルの引き出しに入れた。

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