忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Buon Compleanno!!まであといくつ?

なんだか最近やたらとみんなが何かくれるなーと思っていた。
春だからか?
プレゼントはそんなに珍しいものでもない。自分だって行った先で気がつけば、あれこれ買ってくることもある。
昔はもうちょっといろいろ買ってきていたが、いつだったかルッスに「アンタのモノの趣味はすんごく限定されてるから、ワタシタチに買ってくるなら食べ物にしてちょうだい。それなら外れがないわ」と言われたことがあってから、なるべく口に入るものに限定して買ってきている。
それでも時々、どうしても、と思うことがあって、そういう時は思わず買ってきてしまうこともあるのだが。

「スクアーロ」

珍しいものがあるものだ。
報告書を出しに行ったあと、廊下を歩いていたらマーモンに声をかけられた。

「久しぶりだね。どうやら元気そうじゃない」
「俺ぁいつだって元気だぜぇ!」

アルコバレーノの呪いが解かれてから、マーモンはよく喋るようになった。内容はあまり褒められたものではないが、これは見た目と違うのだ。昔の話もよくするようになった。好き嫌いも素直に口にするようになったのは面白いことだった。
確かに少し、体が育っているのかもしれない。ベルがそんなことを口にしていた。

「それならいいけど。これあげるよ」
「おっ? おまえが何かよこすなんて珍しいなぁ?」
「ちょっとした気まぐれさ」

すっと目の前にやってきた赤ん坊が、マントの下から小さい手を出す。
その手の中にある小さい包みを受け取った。

「じゃあね。あ、ルッスが作ったケーキ、出してあるから食べなよ。ベルが戻ってくる前にさ」
「おう」

まるで義務を果たしたかのように、赤ん坊はふわふわ浮きながら、廊下をすーっと移動していく。
珍しいもんだな、と思いながら受け取った包みを眺めた。中身を知りたくて開けると、青いビーズがあしらってあるヘアクリップが入っている。

「これで髪の毛止めとけってことかぁ?」

時々髪の毛を止めているところを見られていたのだろう。シルバーの金具に青いビーズで魚のパーツが作られている。魚はちょっとアーロに似ている気がする。
隊服のポケットにそれを入れて、俺は部屋に戻った。

拍手[1回]

PR