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ホームズ映画見てきた

久々に映画見てきました。
シャーロックホームズの映画です。元小説ジャンルとしては見ておかないとね…!
内容はすばらしいシャーロッキアンも不足はない見事な二次創作映画でした。ゴチになりました!! という感じ。
ワトソンとホームズの身長差にちょっと萌えた…ホームズのま(るで)だ(めな)お(とこ)っぷりに感動。
そうそう、仕事のないホームズってすげーマダオなんだよね…!としみじみしたり、ワトソンの結婚を凄い勢いで妨害しまくったので当時から二人は同性愛関係なのか?と疑われていたのは有名な話だしな~~。
ラスボスはホームズと言ったらあのお方でしょ、だったので「わかってるじゃん★」としみじみしてみたり、当時アメリカは南北戦争の後だったとか、あの橋にアレかい…とか、ニヤニヤネタも漏らさず突っ込んでいてゴチでした。
いろいろ思い出しました。懐かしい~。
で、監督はワトソン×ホームズ派なのかしら。>そこかい
女子は全員攻でした。やはり英国。(何故そうなる)

時代的に衣装や風俗や町並みや調度品に萌えました。これ歴史ものに入るんだろーね…??

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今週のおじゃむぷ

アーデルハイドの白いぱんつ…!!!これか、みなが言ってたぱんつとは!!!
よもやリボでぱんつネタしかもひばりんで来るとはぬかったわ。
さすが粛清の女。下着は白か。でもあんなデカ乳で白ブラだと透けない?
ひばりんはやっぱりおもしろい人だなー、オバハンでよかったよマジで。
それにしてもあと七日って今いつなの、あの状態で回復してんの? 確か未来に行ってから二週間とかたってるはずだったよね、違ったっけ?山本が言ってたのと兄さんが言ってたのは何日だったっけな…??
継承式かぁ……ああああなんかそれだけで死ぬほどネタがあるというかなんか言いたいというか、九代目に教育本をダースでブン投げたい気分がひしひしと……あああああああああ

リボ以外はあれだ、宇宙ねこさいこう
小松くんはみなのアイドルなんだね。ブサなのに可愛いという…。
ジャンプの王道で冒険ファンタジーだったんだ、と爆発漫画を読んで初めて気がついた体たらく
考えてみればここ20年近くずっとそうだな
学園もの→冒険ファンタジーへのシフトってゲーム機器が普及してきたのと同じレベルで進んでるのかもしれないもしかして いや昔から少年誌にSF冒険活劇ってあったけどさ
男女とも人気漫画がファンタジーに偏ってるってのはあるかもなー
孫の二人が果てしなく百合ップルに見えるのは私の目が曇っているからか?
助っ人はきわどくなるネタをうまい具合に回避しているのに感動する 凄いネーム力だこれ

ゲーム記事にC翼があって仰天…そういえば先週のジャガーさんがアレでしたね!しかも小学生編なんて読んでる子供の親しかわからんよ

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我慢できなかった

数日前からこみ上げていた欲に負けました。
ピザ作って食った。簡単ピザなら粉出して焼いて食べるまで30分で出来る。
一枚だけ作って食べた。トッピングは冷凍ベーコンとチーズとケチャップ。
満足。かなり。

御曹司は綺麗にパスタを食べるイメージはあるがピザカッ食らう感じはしないなぁ
食べてないわけないと思うけどさー
ピザストーンは勿論ヴァリアーの屋敷には装備してあると思いますよ
ルッス姐さんの腕力なら余裕だね!
生地を捏ねてストレス解消してるんじゃないかと予想はしている
「今日はせっかくイイコがいたのに、いざ剥いて見たら全然ダメだったわ!」とかいうときにパンを焼いたりピザを焼いたりすると素晴らしい出来
「今日のピザ生地がすげーうめぇなぁ!モチモチしててパリパリだぁ!」
「なんか今日のフォカッチャうめー」
「悪くない」
「何か変えたのか?こう…味わいに深みが」
「オホホホホww」

ガスオーブンがあるんだろうなぁ いいなぁ…!!
N教育のキテレツ米料理番組のレシピすげー面白かった
あんなの作ってるのかなと思いながら見ると楽しさ倍増だったありがとう

今日はジャンプ買えるかな…行ってこよう

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昨日、今日、そして明日

鮫誕生日企画「Fericia」に寄稿したもの。なんだか妙に大変だった記憶が。



最近春が来るのが早い。

珍しく、昼間というよりも朝から、ぽっかり時間に隙間が出来た。
ルッスーリアは紅茶を入れてくれはしたが、用事があるといってすぐに出て行ってしまった。
談話室に誰もいない。

ぼんやり、暖かい紅茶を飲みながら、スクアーロは部屋の南側に大きく切られた、外開きの窓を見る。その向こうの空を見る。
カーテンはきちんと両側にまとめられ、タッセルできちんと留められているので、視界は広い。

空は晴れている。とても明るい。
こんな時間に何もなく、外を見るのも久しぶりだなぁ…などと、そんなことにスクアーロは突然気がついた。

外はこんなに明るかっただろうか。
空はこんな浅い色だっただろうか。

ぼんやりと記憶を辿れば、最近はとんと天気が悪く、沈んだ低い雲が立ち込めていて、星も月もない夜ばかりだったことを思い出した。短い昼の間に、外に出ることもあまりない。どことなく鬱々とした気分だったのはそのせいだったのかと、ようやく今頃合点がいった。
ほう、と息を吐いて、甘い、あたたかい飲み物を腹に落とす。ゆるゆるとした気分になれば、昼間からまぶたが落ちてしまいそうな予感がある。

最近春が来るのが早くねぇかぁ?

スクアーロはそんなことを思いながら、ぼんやり、自分の記憶を辿る。
春は冬の終わり、雨の少ないこの国では、恵みの季節の始まりでもある。ここ数年夏は水が足りず、夏の火事が多くて問題になっていた。雨が降る前のこの季節、北部は雪解けで洪水になったりすることもあるが、南部は水がなくて困るほうが多い。
最近は冬に雨が多すぎて洪水になることもある。 晴れた空は本当に珍しい。
日差しが急に明るくなったような気がするけれど、雲の上でとっくに春は来ていたのだろう。


昔はあまり好きではなかった。

春になるのが厭わしく、キチガイが増える時期だというのは本当だな、などと思っていた時期が長かった。
そわそわするのは動物ばかりでなく、組織の箍もよく緩んだ。冬から春は殺しの仕事が多かった。みせしめの仕事は好きではなかったが、冬の憂さをはらすには丁度よかったように思う。
……あまりよく思い出せない。

今はそんなことを思わない。
冬は仕事がしにくい。死体の片付けは楽だったが、死体にするまでがひどく難儀だった。
春は楽だ、皆浮かれて外に出たがる。思いがけない隙が出来る。
心がどこか、ざわりと騒ぐ。

春は走る、逃げるように去る女神の季節。
新緑の喜びを寿ぐを厭うことがなくなったのは――ああ、そうだ、あのときから。







「おめぇしかいねぇのか」

突然声がかかたのに、反射で振り向いたドアの先、薄ぼんやりとした暗がりの中に、『それ』がいた。

「あー、ボスさんかぁ。悪ぃなぁ、今ルッスはいねぇんだぁ。……どうしたんだぁ珍しい」
「ちっ」

舌打ちするのは癖のようなもの、そういえば夕べ、長い仕事が終わって戻り、報告書を出して部屋に戻っても、朝までぐっすり眠れたのは、この男が声をかけてこなかったせいだということに気がついた。

「茶くらいなら入れるぜぇ?」
「紅茶か?」
「そのほうがいいんだろ? 目が腫れてるぜぇ」
「しかたねぇな、我慢してやる」

赤い瞳に覇気がない、今日も朝早くから、面倒な仕事をしていたんだろう。

二十代も半分を過ぎて、いよいよ男ぶりの増した精悍な顔立ちが、疲れてやつれているのにも、それも一層、なんだか、ひどく色っぽいものだと、スクアーロはそんなことをふと、思う。

ソファに座る動作は重い。疲れているのがそれだけでも知れる。
普段は部屋から出てこないのに、今日は珍しく出てきたのは、よほど煮詰まっているのだろう、そんなことを考える。
顔色はあまりよくない。
顎のラインが少し削げていて、もしかして食事もあまり進まないのかと考える。
それとも時間をかける余裕もないか、それはかえって能率を下げるのではないのか、と考える。
湯を沸かし、茶葉を準備してポットを温め、何か菓子を、そう思いながら冷蔵庫や戸棚を探せば、きちんといくつか、準備されているのを発見して、さてどれにしよう、と悩む時間すら与えられた。流石に長年、彼らの面倒を見ているだけのことはある……と、ルッスーリアの気遣いに感心する。
普段はあまり甘いものを好まない彼らの王であるけれど、流石に今日は唇とシナプスにそれが必要ではないかと、スクアーロは戸棚の中の包みを開いた。

ふつふつと湯が沸く。
そうなれば、まだほんの子供のころ、きちんと茶を入れるくらい出来るようになれと、今そこで茶を待っている男に、殴る蹴るの暴行を受けながら、覚えさせられた正確な手順で、恭しくも厳かに、最高の一滴を白磁に垂らすことになる。
白磁を暖め、カップを暖め、沸騰した湯を空気を含みながら注ぎ、静かに蒸らす。
ジャンピングの時間を待つ。
トレイに載せて前に出し、時間をきっちり、見計らってカップに注ぐ。空気に反応して、水色が赤く、冴えるのを見る。完璧。黄金の一滴まで、きちんと注ぐ。

「待たせたなぁ」

スクアーロの声に一瞬、目の前の肩がびくりと震えた。今一瞬意識トんでたんだな、そう考えればそれはつまり、朝早くからではなく、昨夜からずっと、仕事をしているのだろうか…とも思う。

「夕べは寝たのかぁ?」
「寝た」
「ホントかぁ?」
「本当だ」
「ベッドでかぁ? ソファに横になるのは寝たとは言わねぇぞぉ」
「う、あぁ」

即答でSiがないのは肯定の意味、ああやっぱり寝てねぇのか、そう思えば声が沈む、その気がなくても沈んでしまう。

「少しは休めよぉ」
「休んでる」
「本当かぁ? なぁ、俺今日暇だから手伝おうかぁ?」
「おめぇなんか出来ることあっか」
「全部おまえが目を通す必要はねぇだろぉ? 書類の仕分けくらいなら出来るからよぉ」

答えるのも面倒そうな、その視線がふと、テーブルの上の皿から一枚、菓子を手にとって口に入れる。
さくり、軽いウエハースに包まれた甘いバニラの香り。
簡単でシンプルな味に、眉間の谷が少しは浅くなるのが見える。

「……甘ぇ」
「目が覚めるだろぉ?」
「クソ甘ぇな、歯が浮くぜ。……?」
「なんだか懐かしくってなぁ」
「あ、……あ?」

軽い歯ごたえの甘い菓子、国内では有名な、子供なら誰も知っているその味は、遠い昔の思い出の味でもある。
それはスクアーロには十年近くも昔の話、ザンザスには少し前の話。

「そこの中に置いてあってよぉ、なんだか懐かしくってなぁ。…覚えてねぇか?」
「……相変わらずガキくせぇ味覚だな」
「ベルに出すつもりだったのかもしれねぇけどよ」
「かもな。……懐かしい味だ」

昔これはよく、御曹司の部屋のテーブルの上、勉強の合間に口にする菓子盆の中によくおいてあった。
監視をかいくぐって窓の外、忍び込んできた銀色の子供は、勝手に盆を開け、勝手にそれを口にして、うまいうまいと言っていた。
口の周りを砕けたウェハースの、細かい粉で真っ白にして、馬鹿みたいに笑うのに、手を伸ばして回りを舐めたら、あわてて真っ赤になったのも、それはそれは懐かしい思い出。
ザンザスには少しばかり前の話、スクアーロには昔の話。

「カプチーノが好きだったよなぁ」
「バニラは甘すぎる」
「だよなぁ」

そういいながら、けれど赤眼の男は盆の上、盛られた白いウェハースを、唇に運ぶことを止めはしない。本当に疲れているのだろう。
大丈夫かなぁ、と思いながらスクアーロはそれを眺める。



最近、ようやく、スクアーロはザンザスを目で追うことをしなくなった。

ザンザスが『戻って』きてからはかなり長い間、スクアーロは自分の視界のどこかにザンザスがいるときはいつも、ほとんど無意識にザンザスの姿を追っていた。何をしてもどこにいても、目がザンザスを追いかけることを止められず、意識していないとすぐに、その一挙手一投足全てを、ひとときでも見逃すことが出来なくなってしまっていた。

それは部下が上司を見るという意味を逸脱している。
護衛が看視対象を見ているというのとはわけが違う。
視線に重みがあるとしたらそれは重く、視線に温度があるとしたらそれは熱いだろうと、余人にもわかる程度には。
スクアーロはザンザスを見ていた。
見つめていた。
見守っていた。
ただ、見たかった。


八年の間、会いたくて会いたくて仕方なかった人間が、生きてしゃべって目の前にいて、食べて歩いて話しかけてくる、ということに、本当に長い間、スクアーロは慣れることが出来なかった。
再開の秋、病室の冬、謹慎の春、監禁の夏を経て、ようやく一年の季節が巡った。365日、毎日ザンザスがそこに「いる」ことを確認できるようになった。それを過ぎてようやく、スクアーロはそうやって、ザンザスをずっと見ていなくても安心できるようになった。長い時間だった。とても長い時間だった。
そんなスクアーロの態度に、幹部の誰もが驚いていた。
だが考えてみれば、彼らはつまるところ、まだ出会ったばかりなのだ。
出会って一年、そして二年、ようやく相手の存在を受け入れて、楽しめるようになる時期だ。半年のインターバルから、実はようやくここから始まったようなものなのだ。毎日毎日、相手の全てを知りたくて、全神経を使っている、その真っ最中ではないか――まだ、始まったばかりなのだということに、二人以外の誰もが気がついた。

「レモンはねぇのか」
「あ? ……ああ、見あたらなかったぜぇ…、ティラミスと、ココアクリームはあったけどなぁ……」
「………」
「あんたレモンとか……あ?」

言いながら、ふっと何かひっかかるものを感じてつい、隣を見てしまう。屋敷の主はスクアーロを見てはいないが、しかし指で菓子を掴んで、食べるわけでもなく弄繰り回している。その構図まで、見覚えがあった。

「…覚えてたのかぁ…?」
「思い出した」

覚えるほど昔の話ではない。ただ思い出しただけのことだ。ザンザスにとっては、それだけのこと。
けれどそれは昔のこと、ザンザスの中では数年前のこと、スクアーロの中では10年前のことだ。
まだ後ろ髪が跳ねていた細い子供が、ボンゴレの本部の一番奥、表に通じることのない最奥の部屋へ忍び込んでやってきて、そのテーブルの上のお菓子を食べながら、そんな話をしたことを覚えている。
好きな味の話をしたことを覚えている、それを味わったことを覚えている。
まだ額にも頬にも怪我のなかった、赤い瞳の御曹司の食べるものを全て、毒見してやるといって口にしていたことを思い出す、思い出して懐かしい気分になるには少し、近しい記憶に口元が緩む。
 
「………」

何かを言いたくて、しかしふさわしい言葉を思い出せなくて、隣で銀の魚が口ごもる気配。
どんな顔をしているのかと思ってそれを見れば、予想以上にふんわり柔らかい視線と、少し色身の増した頬がザンザスの視界に入った。
寒い冷たい冬の色ばかりの、その男の肌の上にも春の光が差し込んでいて、どこか暖かい気配が漂う。

「少し眠ったほうがいいぞぉ…?」

伺うような声に、知らず口元が緩む。
視界も視線も記憶も、光の中で溶け合ってひとつになったような気がした。
昔口元を白くして、うまいと菓子をむさぼっていた子供がそこにいた。
今はそんなことはしなくても、赤い水色を薫り高く淹れる大人になってそこにいた。



春だ。

春が来たのだ。



















「ボ、」




バニラクリームはやっぱりクソ甘いぜぇ、とスクアーロは思った。
二人の間でウェハースのもろい形が崩れ、最後はスクアーロがそれを飲み込んだ。
飲み込む音が妙にリアルだった。
ぎゅっと閉じていた目を開けた。


「明日」
「あ?」
「明日出かけるか」
「へ?」
「黙ってエスコートされてろ」
「は?」
「仕事は終わらせる。明日はオフだ。ついてこい」
「あ? ぁあ、何か用があんのかぁ?」
「カレンダーを見ろ」

それだけ言ってザンザスは立ち上がった。
来た時よりはずっと足取りがしっかりしていた。
顔色が少しよくなっていて、スクアーロは安心した。
少しだけでも休憩になったようで、よかった、と胸を撫で下ろした。

「あ、手伝うぜぇ」
「いい。終わる」
「いいのかぁ?」
「それより」

ドアに手をかけてザンザスが振り向いた。
伏せた睫毛の影が、目元に落ちて薄い影になった。
今日は光が強い。
睫毛の影に隠れたザンザスの、赤い瞳はよく見えない。


「明日はちゃんとめかしこんで来い」

ぱたんとドアが閉まる。
それを聞いてようやく、スクアーロは先ほど言われた言葉を思い出す。
あわてて部屋の中を見渡す。
カレンダーがどこかにあるかと思ったのに、見つけようと思うと見つからない。
どこだったか、色々思い出して眺めるが見つからない。
けれど数字は見た覚えがあって、色々思い出しているうちにキッチンにカレンダーがあったことを思い出した。
立ち上がってばたばた、キッチンへ向かう。肝心の数字を探す。


冷蔵庫の脇に下がっていたカレンダーの、中ほどに何かが書いてあったのを、ようやくきちんとスクアーロは読み取った。
ルッスーリアの字は、彼女の体格の割に小さくて丸く、少し右に傾いていて、癖があった。


 
「え、…明日…? ってぇ……??」




ぼんやりしていた頭が急激に覚醒する。
部屋に残っている甘い甘いクリームの香りが急に強くなる。
見開きすぎて目が乾く。
自分の睫毛が上下する音が聞こえて、スクアーロはびっくりする。

さっきの行為を思い出す。
ボスの手にあった菓子が唇を経由して、喉に落ちた過程を思い出す。
甘い甘い舌の感触を思い出す。
押し付けた顎の内側を思い出す。
至近距離で目を閉じる一瞬、赤い瞳が、黒い、びっしりと生え揃った睫毛に、ゆっくりと隠れるのを見たことを思い出す。
別に押さえつけられたり押し付けられたわけでもないのに、抵抗ができなかったことを思い出す。
背中を支えていた手の厚みを思い出す。

耳の裏側が燃えてくる。
体の内側に火がついたことを感じる。
首の後ろにもそれは飛び火する。
シャツに包まれたうなじから肩から、脊椎へと火がついてしまったことを感じる。
それは止めようがない。
それを消す水はない。
スクアーロの中の雨は蒸発してしまった。
もうそれは消えない。
きっと一晩、それはスクアーロの体の中で燃えている。
それを消すのは水ではない。
同じ炎、それよりもずっと強い赤い炎にあぶられるまで消えることはない。

13の数字の上の丸のしるしに、スクアーロの頬にも火が移る。
ぼうっと燃えるように色づく。
それがスクアーロを人にする。
子供から大人になった銀色の、長い髪の間の頬に色をつければ、それは一層、顔立ちを輝かせる色彩の魔術。




きらきらした春の日差しは、また少し明るくなったようだ。
薄くかかっていた雲が消えてゆく。
光が反射したスクアーロの銀の髪は、中から光輝いているように見える。
髪も肌も中から光っているように見える。
一番美しい時代に入ろうとする青年の、そのきざはしを知らしめる。








あした、スクアーロは24歳になる。

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今夜こそ殺してやる

死ぬかもしれない。

そんなことを思ったのははたして何年ぶりだったのか、スクアーロは考えようとして、止めた。
無駄なことはしない主義だ。いままではそうだった、ずっとそうだった。
でも。
もしかしたらこれは違うんではないのか、これはいままでとは違うのではないのか。
そう思うことが不思議で、だからそれを知らないふりをしてやりすごしたいと思う。

死ぬかもしれない。
今だって、心臓の鼓動がほら、こんなに早い。

病気になりそうな予兆もないし、一年に一回ある健康診断ではどこにも異常は見当たらなかった。スクアーロは片手が義手なので、普通の人よりも頻繁に医務局の世話になることが多い。激しい任務でガタが来ると、それこそ生死の問題にかかわるし、体を使った接近戦のスタイルで戦うことがメインなので、どこか異常があったらすぐに、検査して治すようにしている。
鮫に食われて引き裂かれた腹の傷も治ったし、手足の怪我もすでに治っている。骨折した足に入れたボルトはこの前抜いたばかりで、そのためのリハビリもしまくったが、それだって終わって、今は至極健康。

争奪戦が終わって一年半が過ぎて、最初はひどく荒れていたザンザスも、今はすっかり落ち着いて、監禁されていたヴァリアーの幹部も皆戻って、任務は普段通り、監視や護衛や情報収集の任務が多少は増えたかもしれないが、やはりすることは人の暗部を暴くこと、人の暗部をさらすこと、知られたくないことを知った人間を、すみやかに処分して世界からいなくなってもらうようにすること、だという仕事の内容は、基本それほどかわってはいない。

だからこそ一層、ここ最近の体調が信じられない。

異常はない、どこにもおかしいところはない。
なのになんだ、この心臓の激しい動悸、意味もなく熱が出る、食欲がまったくなくなる、記憶が抜ける、脳味噌の動きまでも止まってしまって、どうにもならなくなるなんて、それこそ。

本当におかしい。

本当に。






死ぬかもしれない、と思いながら、スクアーロは長い廊下をとぼとぼと歩く。
普段はもっと歩く速度は速い。こんなにゆっくり歩かない。足音だって消したりしない。
けれど今日はそのどれも、やろうという気にまったくならない。
どうしよう、本当に、どうしてくれよう。
二回ドアをノック。珍しく、返事が来るまで待つ。
少しの間があって、入れ、と促される。
返事はこんなに時間がかかったのだろうか、などと考える。


「報告書持ってきた」
「ああ」

赤眼の王様は表情も顎に手をやり、肘をついて机の上の書類を眺めている。
いつもの通り。
いつもの通りだ。
いつもの通りなのに。
スクアーロはいつもの通り、報告書を手にして、王様の机の前に立つ。
右手に持った紙を出す。投げやりにザンザスが手を伸ばして、その大きな掌に、書類を落とすのもいつもの通りだ。
落とした先の掌を、ああ、なんて分厚い掌なんだろうなぁ、と眺めていたのを除けば、それはいつもの通りだった。
ザンザスの掌は厚みがある。
そして、それに反して指が長く、間接が細い。
炎を宿している掌は、中央が分厚く、周辺に行くにしたがって薄くなっている。長い指と長い爪、しかし指先は固い。鉄を撫でているから、関節が細いように見えて、その実はしっかりしていて、手首のあたりまで、掌は金属のように重いのだ。
その指先に、自分の手が触れたような気がして、スクアーロはぱっと手を離してしまった。どうした、とでも問いかけそうな瞳が、じろりと下から見上げてくる。

「なんだ?」
「いや」

話を続けられない。ザンザスはそのまま、じっとスクアーロを見つめ続けているのがわかる。
なんで、と思いながらそれを見返して、視線が合ったとたんに、スクアーロはまたもや死ぬかと思った。

ザンザスが笑ったのだ。

目元を少し緩め、分厚い唇をすこし、ほんの少し開いて、甘い吐息を吐き出すのを、スクアーロは見てしまった。
そうなったらもう駄目だ、スクアーロはまたもや今日も、死にそうな気分になり、死にそうな状態になる。耳の後ろが急に熱くなる。心臓の鼓動が早くなるのがわかる。踊るようなその鼓動が早すぎて、息をすることが出来なくなってしまう。
苦しい。息が苦しい。
口を開けてなんとか、呼吸を取り戻そうと細く息を吐けば、次に息を吸うことも出来なくなりそう。
きっと今自分は相当醜い顔をしているに違いないとスクアーロは思った。
それほど何もかもが駄目になった。
ザンザスがただ笑った、それだけで。

「あ」
「どうした?」
「いや、……なんでもねぇ。じゃ」

駄目だ死ぬ。
このままだったら死ぬ、きっと死ぬ。
スクアーロはそう自覚した。
そのうち自分は死ぬに違いない。
ザンザスを見ているだけでこんなに苦しいのだから、そのうち本当になにか、死んでしまうようなことが、起こってしまうに違いない。
踵を返すスクアーロの背中に、かすかな含み笑いをしたザンザスの声が追いかけてくる。

「夕飯の後で酒もってこい。いつものやつ」
「あ? 酒…? ……んなもん、他の」
「おまえが持ってこい、スクアーロ」




心臓が止まる。

今確実に心臓が止まった。

俺は死んだ。死んでしまった。


名前を呼ぶなんて反則だ、なんでここで名前なんか呼ぶんだ、ありえねえだろマジで、俺を殺す気なのかボスさんは、駄目だ絶対俺できねぇ、無理無理ムリムリ!!





「……わかったよぉ゛」




なのになんで。

なんで口は勝手にそれに、Siって答えたりするのだろうか。
ありえない。
マジでありえない、この状況。
おかしい。
本当におかしい。
なんでSiって答えるんだ俺! 
そこはなんとでも言ってやめとけ!
スクアーロの中でスクアーロが叫びながら、自分の答えを今すぐ撤回させようとする。
そうだ、今すぐ「休みたいから」とでもなんでも言えばいい。
行かない、といえばいい。
そうすれば、まだ自分は死ななくてもいいかもしれない。

けれども。



「ボウモアの10年、ロックでいいかぁ?」
「ああ」


ザンザスはそう答えて、また少しだけ、唇を緩めて笑う。
もしかしてそれ流し目っていうんじゃねぇのかぁ、俺になんかそんなことしていいのかぁ、そう思いながらこくん、と頷いてしまう自分がどうにも、苛立たしい。

「後でな」

ひらり、その長い細いセクシーな指が宙を舞えば、スクアーロはもう、何も答えられずに唇を噛み締めて、部屋を出て行くしかないことも知っている。なんてズルい男なんだぁ、ボスさんは、……そんなことくらい、嫌というほどスクアーロは知っているけれども。



くるりと背を向けて部屋を出て行く、その薄い背中を見つめるザンザスの、目元にはとろりと甘い蜜の香り。
唇には砂糖菓子のような悪戯っぽい微笑み、さらりと銀の髪がドアの隙間を抜けてゆくのを、大変惜しそうに見送って、手にした書類を机の上に放って置いた。
心臓の鼓動が早くなりすぎて、動けなくなりそうだとあわてながら、立ち去る姿が愛らしい、などと思いながら目を閉じる。息を吐く。ゆっくり吐いて、ゆっくり吸う。

なんてことだと思いながら息を吐く、ザンザスは自分の頬を手で触れる。
そこはずっと熱く、きっと赤く、燃えるように熱を持って、炎を抱く掌よりずっと、赤く激しく燃えている。
気がつかなかったのかと思いながら息を吐く、背中がじっとり濡れている、脈拍が速いことは自覚している、足の裏まで血流が増して、膝が机の下でがくがく震えている。

「あのカスザメが」

そう口にするだけで心臓が跳ねる、なんとか勇気を振り絞って口に出した命令に、Siと答えてくれたことを、心底安堵して息を吐く。

今夜こそきっと殺される、あの存在が自分を殺す。

そう思いながら息を吐く、あれが傍に来て、あれを見ながら酒を飲めば、それこそこの世の天国、地獄、極楽さえもわが胸もうちになりそうな、そんな心地に胸が、弾むというよりはもっと凶暴な力で唸る、恐ろしいくらい唸って叫ぶのが怖いほど、そうだ自分の心臓の、鼓動の早さに死ぬかもしれないと、そんなことすら考える。

前はそんなことはなかった、そんなことを考える余裕もなかった。
かけらもそんなことを思わなかった――いや、そんなことはない。
気がついていた、なんとなくそうは思っていた、けれど自覚したのは本当に最近、去年の秋に始めて―――そう、初めて二人で誕生日を迎えて、スクアーロが確か、そうだ確か、「俺オマエの誕生日、ちゃんと祝うの初めてなんだぜぇ」と言ったのを、聞いたときに初めて、世界の扉が開いた音を、聞いた気がした確かめた。

スクアーロがそう言った。
少しだけ眼を細めて笑った。
薄い唇がやけに赤かった。

それを見ているうちに突然、ああ、こいつやっぱり綺麗なんじゃねぇのか――と、そんなことをぼんやり、思いついたらもう、そうしたらもう、何かいままで、世界に色なんかついてなかったみたいになった、突然世界がカラフルになったのを、世界が違うものになったのに気がついた。
驚いた、そうだ本当に驚いた、たったそれだけ、スクアーロが綺麗なのだと気がついた、ただそれだけ、それだけで、世界は本当に色鮮やかに明るくなった。毎日見ている壁紙の中にバラがちりばめられていることに気がついた、グラスにぶどうの蔓が絡んでいることに気がついた、書類の透かしの模様が、綺麗な書体だったことに気がついた。

たったそれだけでよかった、それだけで、スクアーロが綺麗なのだと思っただけで、自分はスクアーロのどこを見ていたのかと思うほど、スクアーロの何もかもが全部、新しくて綺麗で眩しくて鮮やかで、それこそ何かの魔法でも、かかったんじゃないかと思ったくらいだった。


これは確かに魔法というやつだ、誰もとくことができない魔法、相手がかけたはずもない魔法、これは確かに、恋の魔法に違いない。
恋の魔法は致死量の毒薬だ、判断力を失わせ、意識を奪い、心臓を乱して体調を崩させる。世界が自分とその相手だけになる、どんなことも幸福に繋がる錯覚をしてしまう、理性を奪い世間体を失わせ、まがい物の幸福に全てを、いままで過ごした人生全てをかけてもいいような気にさせてしまう、それこそ本当に魔物のような毒薬、それにかかった、スクアーロという魔法に魅入られて、今も息がたえだえ、ただ顔を見ただけで死にそうになっている。

毒薬を抜く方法はただひとつ、同じ量の毒薬を、相手に投与するしかない。
殺される前に殺せ、それは彼らの不文律、もちろんザンザスはそれを、相手に適することを厭わない。


興奮した汗で、じっとり湿った掌を握りこんで、ザンザスは大きくはぁっと息を吐く。

どうしてくれようあの馬鹿な男、俺に致死量の毒を流し込んだ鮫の血を、どうやって俺はすすって屠って舐めてくれよう、覚悟していろスクアーロ。




可愛い可愛いスクアーロ、今夜こそ、おまえを根こそぎ殺してやろう。

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いないいないばあ

毎日それを考えているわけじゃない。

眠いときに眠る、起きるときに起きる。
仕事をする、体を鍛えるために走る。
汗を拭く。
着替える、
洗濯をする、シーツを替える、ベッドカバーに穴が開いているのを見つける。
まとめたリネンを持って廊下を歩く、なんだかしきりと雨の匂いがする。外は晴れているのに。

一階の部屋に持っていく、ここで暮らしている限り、洗濯の心配をしなくていいのはありがたい。昔住んでいた部屋は日当たりが悪く、シーツがなかなか乾かなくて、洗濯のロープを引っ張り上げるのが、ガキだった俺にはとても大変だったんだ。洗濯バサミは固くて、俺の指が挟まったらちぎれるんじゃないかと思うと怖かったっけな。でも屋上でそんなことをしていたんだから、きっと母親がいて干していたんだろう。
なんでそんなことを思い出すんだろう。この屋敷で掃除と洗濯をしてくれているのは年配の女で、いつも静かに床を磨いている姿しか思い出せない。そういえば俺の母親はどんな女だったっけ?

ベルフェゴールのために朝食を作るのはルッスの役目、昼は俺の役目。いないときはいるほうがやる約束。面倒になると出来合いのものですませるけど、ベルはなかなかそんなものを口にしないから、結局は食べさせるために食事を作る。たまねぎを刻む。ジャガイモを刻む、セロリを刻む、ズッキーニを刻む、トマトを刻む。今はほとんど指なんか切らない。

道具を引き出す。粉とフェルトとクロス。刃物を磨く方法はほとんどひとつきり。水分をかけて砥石で磨くだけ。でも素人が出来るの刃こぼれを起こさないようにすることと、油や水分を取って綺麗にすること。
血糊はちゃんと落としたが油が残っている。クロスで拭いて、粉を振る。もう一度クロスで拭く。光に透かして油が残っていないかどうかを見る。残っていたら粉を振ってクロス、その繰り返し。終わったらフェルトでぬぐう。ムラや汚れがないことを確かめる。
終わったら接続の金具を調べる。緩んだ部分を締め直す。油を差す。

それが終わったら今度は自分の手を見る。布を解く。義手を動かす。駆動部分を何度も動かす。音が少し濁っている。折れた状態にして油を差す。もう一度動かす。今度は澄んだ綺麗な音がする。きしみの音が聞こえなくなったので安心する。
元の位置に戻して、手袋を嵌める。装着部分も点検。生身との接合部分が蒸れて、少し被れている。今日は外して、寝る前にクリームを塗っておかないとまずいかもしれないと思う。

毎日それを考えているわけじゃない。

静かな部屋には外の音が入ってこない。窓は防弾ガラスで、二重のペアガラスになっている。音は聞こえないし、寒さはあまり感じない。人が一人いるだけで、ストーブを燃やし続けているだけの熱量が空気中に放出されているのと同じだから。もっとも、そんなに寒いとか思わなくなったのは、たぶん春になっているからなんだろう。
耳が何かの音を拾う。窓の外の外壁に何かが落ちる音。

雨だ。

雨の少ない国の、少ない雨の記憶が流れ込んでくる。すうっと、薄い刃物を皮膚の下にすべりこまされたような寒気を感じる。
危ない。心臓を抉られる。

ひやりとした指先がうなじに触れる感触を感じる。ありえない。ここには俺しかいない。
指先は熱い。水で濡れている。だが中から燃えるように熱い。
気配を感じる。背中にいる。それは振り向くと消えてしまうものだということを俺は知っている。最近はとんと来なかったから忘れていた。
背中にそれはいる。圧倒的な熱量、触れれば焦げるような意識、存在感の圧力に息も出来なくなり、紅蓮の瞳が矢のように心臓を射抜く怪物がそこに立っている。
それは振り向いたら消えてしまう。振り向いた途端、それはないものになってしまう。振り向かなければあるかもしれないと思えるけれど、振り向いたら確実になくなってしまうものになる。
それが心臓の上に薄い刃を差し込む。

ひやりと血が凍る。脊髄を冷たい冷たい絶対零度の熱が突き抜けてくる。頭の後ろから頭蓋骨を、大きな手で掴んで揺さぶってくる。体の中に落とさないように止めていたいろいろなものが、振り落とされて落ちてしまうのをこらえる。けれどそれはいつまでも俺の頭を振り続ける。気持ちが悪くなる。息を吐きたくなる。吐いたら負けだ。息を吐いたら吸わなくてはならなくなる。吸ったら力が抜ける。吸ったら緩む。緩んだら落ちる。
何度か波が来る。こらえる。何度も音がする。
波が寄せてくる。何度も寄せてくる。何度も。

座っていられなくなる。刃の道具を脇によけるのが精一杯で、床に頭を押し付けて背中を丸める。息を大きく吸わなくてもいいようにする。息をつめて細く吐き出す。
細く吸う。頭がくらくらする。
これは発作のようなものだ、と思っていたこともある。病気だ、病気なんだ、どんどん重症になって、発作が何度も来るようになって、そのうち俺は死ぬんじゃないかと思っていた。
おかしなことになかなかそうはならなかった。

息を吐く。
背中を震わせて細く息を吐くなんて、まるでセックスで絶頂に押し上げられたときみたいじゃないか。


波に呑まれる。
息を吸う。吐くために吸う。吸わなければ息が出来ないから吐く。
耳の後ろで声がする。俺の名前を呼んでいる声が聞こえるが、それは俺の気のせいなのだと知っている。目を閉じている間はそれは囁いているかもしれないと思っていられる。
振り向かなければ、そこにいるかもしれない可能性があると思っていられる。


そんなことはない。

すっと何もかもがひいてゆく。
満潮の時間が過ぎたのだ。
首の後ろで触れていたような気がする、その気配も吐息も体温も消えてゆく。
もういない。いなくなった。いなくなってしまった。

いつも思っていることはない。毎日の生活はそれなりに忙しい。金があってもなくても忙しい。仕事はなくてもあるものだ。だからやっぱり忙しいと思っていることにしている。それでいい。いつもなら。

時々こうして波が来る。遠い遠い記憶の底から波が来る。満潮になる時間が早いときもあれば、遅すぎて波が引いてしまうこともある。昔はずっと満潮だった。最近はそうでもない。
そうでもないが、最近は足がつかなくなった。
流されて、どこか遠くに運ばれてしまいそうになる。そうなったらおしまいだ。もう波は引かなくなってしまう。波の中に埋もれて、本当に魚になってしまう。

まだヒトでいたい。まだヒトでいたい。まだヒトでいたい。まだヒトで待っていたい。まだザンザスを待っていたい。まだヒトでいたい。鮫になりたくない。

「………ッ……!!」

名前を呼ぶことは出来ない。口に出すことは出来ない。約束はまだ果たされない。眠りはまだ終わらない。時間はまだ来ていない。その時はまだ来ていない。力が足りていない。まだ足りない。いまはまだ。いまはだめならそれはいつだ。いつだ。いつだ。いうだ。いつだ。

ザンザスが、目覚めるのはいつだ。

波にのまれたい。波にのまれたくない。波にのみこまれたい。波にのまれたくはない。あいたい。あいたくない。あいたい。あいたくない。あいたい。あいたくない。あいたい。あいたくない。あいしてる。あいたくない。あいたい。あいしてない。あいしてる。あいしてない。あいたくない。

あいたい。

ザンザスにあいたい。
ザンザスをあいしたい。
ザンザスにあいたい。
あいたい。

毎日それだけしか考えられない。
毎日それだけを考えているわけじゃない。
死んでも傍にいけるわけじゃない。
死んだらラクになれるわけじゃない。
死んで楽になりたいわけじゃない。






あいたい。








夢の中ではもう、あいたくない。

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20過ぎくらいの鮫。発作のように悲しくなる、春の憂鬱。

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花見

いい天気だったので買い物ついでに近所の神社で花見、そのあと車を出して数年前から場所がわからなかった古い桜を教えてもらって花見、さらに目をつけていたいい木を教えてもらって花見、山の中の由緒ある墓所に植えてある桜を見て、その墓の菩提寺のしだれ桜を見て(ここは境内もとても美しかった)、秘密の桜の木をたんぷり堪能して、さらに割といつも見ている河川敷の桜を見てきました。
花に酔いそうだった……。

一番は山の中の昔の家の敷地に植えられたソメイヨシノで、家がなくなり、道が根元を通っているけれども山の中なのであまり車も通らず、まわりに木が1本もないので枝ぶりがよく、日当たりがよく、根元を踏まれもしないので、四方八方全てに枝が広がって、それはそれは大きな木になっていたものでした。すごかった。枝の先まで花がついていて、一本も枝が枯れていなかったし、主幹が割れていなかった。
地所を持っているおばさんが出てきて説明してくれました。多分樹齢は60年くらい。
教えたいけど秘密にしたい桜だった…!!!
地面にシート敷いて寝て見上げたい。

桜の花見をしに日本を北上するザンスクちゃんもいいなぁ…!!
凄いマニアックな桜とか見て回るのね、「昔ガキんころ日本に来た時に見た桜が綺麗だったなぁ」とかいうスクアーロの思い出話を覚えてて、その場所を探し出すボスちゃんとかどうよ…!!!(それどんな夢小説ですか)
それを探し出してボスちゃん連れて行く鮫嫁でもいいな。勿論桜の下の嫁の写真を撮りまくるボスちゃんでもいいな。(なんだそれ)

桜前線もようやく北上するようです。追いかけて山に行くぜー!!

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今日のアニリボ 

私は貴方の青春の幻影

DA・YO・NE!(古)

武の回想シーンに出てくる剣帝さまが美しいのは、武の回想シーンだからだよな!! 回想シーンは常に美しい思い出。夜+焚き火+普段と違う服なんてそりゃー思い出美化200%アイテムフル装備やろ、思い出が美しすぎるやろ!!!!

というくらい突然やってくる剣帝さまタイムでした……。相変わらずおそるべしアニリボ。炎にさらされる剣帝さまを真正面で見上げていた武が心底羨ましいぜ!!

武は一番不安なんだろうけど、それを人に見せない子だなー。そこらへん集団スポーツやってる人の感覚な感じ。笹川兄は個人競技なので、自分の感情を抑圧する必要がないんだよねぇ。武は集団競技なので、自分の感情の起伏でチームの士気が変わるから、負の感情をあらわにしないようになってんのかな~~、などと思ったり。

綺麗になったテレビで美しい剣帝様ご一行を見ました…ハァハァエンディング滾る!!
あそこで歌詞が「Father,Mother,Brother and Sister,and Friends…」って出てくるのがなんだか意味深だよなー。ヴァリアー御一同は並盛メンバーズの兄の位置なのかもなぁ…。
ふんぞり返っているボスがたまらん。つかあれか、前のEDの曲でヴァリアー編が出来るってことか??そういうことか??
おそるべしアニリボめ…!!

三十路剣帝さまは十年後の世界にいるのかぁ…と思うと今の世界のどこかにいる22鮫とボスを考えると悶えてたまらない…ああ…今どうなってんのボスちゃんとスクアーロ…!!


久しぶりに15巻読み返したら、やっぱりデーチモさまド鬼畜でした!!酷!! 鬼! あんた鬼や! 知らないからって酷いセリフのオンパレードやな!!
何度読んでもなんであそこであの回想するんだとか、なんでそこでそのセリフが出てくるんだよぉおお!!と突っ込まずにおられない。
スクアーロがベラベラボスの過去話をするのは、「言ってみろ」ってボスが言ったからなんだよなぁ…ということを改めて確認してみたり。そんでもって綱吉にああいうことを言わせる九代目おまえ大概にしろや!と言いたい…言いたい……それか絶対やっちゃいかんことやろ。
九代目に夜回り先生の本でも差し入れたい。

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長生きするもんだ

えー、情報公開になってるからいいんじゃないかと思うのでお知らせ。
このサイトのお話が4月中旬(4月19日発売らしいです)のヴァリアーアンソロジーに収録されることになりました。
中身はちょっと直したくらいでそのままです。誤字脱字セリフ2個たしたとかそんなもん。
挿絵が大ファンの方なので息止まるかと思いました。
これで墓場に持っていくネタが出来ましたよ!!わーいwww

連休の原稿にようやく本気で手をつけてます。久々に子鮫と22スクたん書いてるんですが新鮮だのー。
14鮫は可愛いなぁ…ハァハァ(*´Д`)=з

花見満開! 公園まで散歩したら猫がついてくるのが風情です。

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